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白金(Pt)やパラジウム(Pd)に代表される白金族金属(Platinum Group Metals,PGMs)は,一般的にイメージされる宝飾品や貨幣の他に,工業用途での需要が大きい。例えば,自動車用触媒にはPtやPdの他にロジウム(Rh)などが用いられており,1台あたり数gを必要とする。また,ハードディスクのルテニウム(Ru)やエンジンプラグのイリジウム(Ir)など,PGMsは電気・電子機器にも広く用いられる。一方,一次資源である鉱石中の品位は数ppm程度かそれを下回るため,二次資源である使用済み機器や触媒などからのリサイクルが重要とされ,実際に広く操業されている1)。 しかし,耐食性の高さや二次資源中の含有量の小ささから,PGMsはリサイクルが難しく,それに起因する環境負荷も大きい。現在の主な手法には,王水などの強力な酸で溶解する湿式法や,溶融した鉄(Fe)や銅(Cu)などのコレクターメタル中にPGMsを濃縮する乾式法が挙げられるが,前者では廃液に起因する環境負荷が,後者では高温処理に伴うエネルギー消費や処理施設の立地の制限が,それぞれ問題とされる。以上から,環境調和型リサイクルプロセス構築のアプローチと...
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