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「広がれ! ダイバーシティ」には,青空を見上げるような響きを感じる。女性,外国人など多様な人材の活躍への期待と,社会の発展への想いが込められているからであろう。学生時代から今まで,様々なダイバーシティを経験してきた。それらの経験を書いてエールとしたい。 大正の末に生まれた私の母は,太平洋戦争中に学校を卒業し,戦争に出ていた男性に代わり女性も早くから社会での役割を求められた世代に属した。多くの同世代の男性を失い,埼玉の女学校を一緒に卒業した同級生には学校の先生,医師,テレビ局のディレクターなど働き続けた人も多かった。母も結婚前には小学校の教員をしており,結婚と同時に退職したことを数年前に亡くなるまで,残念だったと語っていた。この世代を親に持つ我々の世代が様々な活動への女性参画の先頭に属しているのも,偶然ではないかもしれない。 両親とも,女性も手に職を持つべきという考えだったので,実務的な理系への進学を勧められた。高校は男女比4:1の旧男子校だったので,大学は女子大に行きたいと考えて,お茶の水女子大学の理学部化学科に進学した。最初は,理系の考え方を学びたいというような消極的な理由での進学だったが,研究が始まる...
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