※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
我が国は,温室効果ガスの排出を2030年度に13年度比で46%削減,2050年までに実質ゼロとすること(すなわち,カーボンフリー社会の実現)を宣言した。温室効果ガスとして最も寄与が大きいのは二酸化炭素(CO2)であり,その排出量の大部分が化石燃料(石炭,石油,天然ガス)の燃焼によるものであることから,その対策が急務とされている。そこで,風力や太陽光などの再生可能エネルギーを使って水を電気分解して製造,貯蔵,輸送が可能な水素(H2),いわゆるグリーン水素(一方,石炭から製造する水素をブルー水素と呼ぶ)やアンモニア(NH3)を燃料として燃焼させてエネルギーを得る手法が注目されている。この技術が確立すれば,燃焼時におけるCO2排出量がゼロとなるため,究極のカーボンフリーの燃焼器が実現する。特に,電源用に利用されるガスタービンに関しては,既存の天然ガス(メタン(CH4)が主原料)ガスタービンの大がかりな改修なしに水素やアンモニア用に流用することができるため,CO2削減に向けた最も現実的且つ迅速な解であるとも言える。しかし,水素は燃焼速度が速い(メタンの約5倍)ことによって生じる火炎の逆流(フラッシュバック)や,希薄燃...
お気に入りから削除しますか?