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火力発電設備において保守のスマート化が志向されている。その中で,機器の状態監視技術や異常予知技術の開発を目的に,センサー計測データの活用が進められている。しかしながら,火力発電設備においてはセンサーの取り付けが困難な部位も少なくなく,こうした部位における状態監視が課題になっている。例えば,最新の大型ガスタービンでは,燃焼ガス温度が1,650℃に達しており,燃焼ガスに直接晒されるタービン翼では酸化減肉やクリープ損傷,あるいは熱疲労損傷といった種々の損傷が生じるものの,極めて高温の作動環境のため,損傷の進行を監視するためのセンサーを設置することは困難である。 近年では,再生可能エネルギーの導入拡大に伴い,ガスタービンの負荷変化運転が増加しており,タービン翼の熱疲労損傷が従来よりも加速することが懸念されている。タービン翼の重大な損傷は,プラントの安定運転に深刻な影響を及ぼすため,トラブルの防止,電力の安定供給の観点からは,これに密接に関わる温度や応力,ひずみの過渡的な変化をリアルタイムで推定・把握し,損傷の進行を監視するソフトセンシング技術の開発が必要になる。 ...
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