※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
企業の材料開発では,顧客側から複数の要求特性を満たすことが求められる。このため同時に要求特性を満たす材料を見つけるまでには非常に時間がかかることが知られている。近年では量子化学計算,分子動力学計算などに代表されるシミュレーション計算を活用した仮想実験や,物性を制御する特性を原理から探索することにより,材料探索の工数を削減するための取り組みが実施されている。これらの手法はどれも物性を制御する特性を特定する必要があるため,制御する特性が多くなるにつれ,開発期間が膨大になってくる。更に,1つの特性によって変化する物性は1つとは限らず,それぞれの物性がトレードオフ関係になっていることも珍しくない。このため,現場の研究員による努力だけでは各物性を同時に最適化することは厳しく,企業での材料開発は既存の優れた材料を基に物性改善することが多く,全く新しい材料や材料領域の探索には手を出しづらいことがネックである。最近注目されているマテリアルズインフォマティクス(MI)1)は,綺麗に整理された物性データとそれらと関係がありそうな候補特性データが十分に用意できれば,人工知能AI(Artificial Intelligence)によ...
お気に入りから削除しますか?