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世界で食用に製造される食品のうち,3分の1が廃棄されていると言われており,食品廃棄物の有効活用が課題となっている。日本における食品廃棄物の発生量は約2,800万トンで,主に焼却,飼料化,肥料化によって処理されている。焼却による二酸化炭素発生が課題となっているほか,飼料化,肥料化においても,最終製品の価格が安い上に厳しい品質管理が要求される等,持続的におこなうことが難しくなっている現状がある。また,国連「持続可能な開発目標(SDGs)」の目標12.3においても,2030年までに食品廃棄を半減させることが求められている。そこで,食品廃棄物を原料とした新たな素材の開発を試みた。これまで,食品廃棄物を原料とした素材としては,バイオマスレジンホールディングス社のRiceResinをはじめとして様々な物が存在する。 本研究では,食品廃棄物のみを原料として,建設材料として実用上十分な強度を有する素材(以下,本材料とする)を開発することに成功した。本稿では,本材料について,製造工程や実用例も踏まえて概説する。 ...
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