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本特集が「地方創生の推進に貢献する化学工学」とあることから,当時(2017年頃)の社会的な背景と地域(特に北海道の)特性から,なぜ筆者らが産官学の研究開発事業を北海道から全国へと展開することを目指した(目指している)のかを紹介したい。 家畜の伝染性疾病のうち,高病原性鳥インフルエンザは最も認知度が高いと思う。今シーズンも猛威を振るい過去最悪の被害を出している。2022年10月に最初の事例が報告されてから,2023年5月の時点で26道県84事例発生し,約1,771万羽が殺処分の対象となった。これまで最も多かった2020年シーズンの約987万羽を大きく上回る被害である。北海道では,卵の価格が高騰したり,そもそも筆者が住む地域のスーパーなどでなかなか見かけなくなったり,日常生活にも影響が出ている。 このように,ひと度発生すると地域社会に多大な影響を与えることから,発生のリスクを下げる「予防」が改めて重要視されている。しかし,生産者は,これまでも日常的に衛生管理に努めてきた。多種多様な液体消毒剤が開発され,これらを用いた消毒が実施されている。液体消毒剤による消毒は強力な消毒効果を発揮するが,消毒槽の設置や噴霧によ...
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