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再生可能エネルギーの利用拡大は,新たな段階に進み始めている。日本では,既に導入された太陽光発電の総容量が2019年度末に5600万 kW(56 GW)を超え,これに未稼働分の設備認定容量を加えると約8000万 kW(80 GW)にもなり,設備容量だけを見れば石炭火力発電と原子力発電の設備容量の総和に匹敵する値となっている。当然,系統電力における再生可能エネルギー比率は上昇しているが,系統電力の周波数や電圧変動の抑制や系統未整備地域における容量制約など,これ以上の再生可能エネルギーの系統接続を阻む課題も顕在化し始めた。それでもなお,太陽光発電の年間総発電量は日本の総電力需要の7~8%程度であることを考えると,脱炭素社会の実現に向けて更なる再生可能エネルギーの導入拡大は必須である。 こうした中で注目されている新技術が,系統制約のない独立電源,いわゆる「環境発電」である。これは,次世代の化学プラントの構築に必要なIoT化にも必要な技術であり,その利用によって大幅な人件費削減や安全性向上,省エネルギーにも寄与するものである。しかしながら,これまで報告されてきた各種の環境発電デバイスは本質的に高コストであった。蓄電池...
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