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9月の国連気候行動サミットにおけるGreta Thunbergのスピーチは世界中に強烈な印象を残した。主張への賛否,地球温暖化に対する考え方は人それぞれであるが,各国が気候変動への取り組みを強化し続けることは間違いない。とりわけ化石資源に強く依存する我が国への風当たりは強く,具体的かつ効果的な政策,技術の導入を求められる。再生可能エネルギー技術の導入は世界中で目覚ましい速度で拡大しているが,エネルギー需要の増大のペースに見合うレベルには至っておらず,CO2排出量は増大の一途を辿っている。そこで必要とされているのがカーボンネガティブ技術であり,direct air capture(DAC)はこれを実現する可能性のある数少ない技術のひとつである。 DACの概念は1999年にLacknerにより提案されたものであるが,関連する研究の数はこの数年で激増している1)。吸収(着)剤を用いてCO2を回収する点では従来のCO2 capture(CC)と共通する。一方,CCがプロセス排ガスを対象とするのに対してDACは大気中からCO2を回収するため,出どころを問わず全てのCO2に対応する(固定発生源からのCO2は全体の1/3...
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