※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
バイオマス発電は,再生可能エネルギーの中でも天候の影響を受けにくく,安定して電力を作り出すことができる。特に,木質バイオマス発電は,未利用材の有効利用が可能である。 木質バイオマスとして取り扱われる木材には,通常,一定量の水分が含まれる。例えば,未利用材の中でも一般的に用いられるスギ材は,他の樹種に比べて水分の割合が高く,心材部(丸太の中心部分)で45%程度,辺材部(丸太の外側部分)では60%程度にもなる。一方,木質利用の設備側に立った場合,木質チップを燃料として用いるボイラー設備などは,チップの水分に対応するように設計されている。そのため,水分の割合が高い木質バイオマスを燃料として利用する場合,燃料側の実際の水分と設備側の設計条件が合うように,水分を調整しなければいけない。本稿では,代表的な木質バイオマス発電設備を挙げ,効率的なエネルギー変換のための木質中の水分調整の必要性や方法を紹介する。なお,本文中において,水分状態の表記方法として,水分(%W.B. 湿潤重量基準)を用いる。 そもそも木質バイオマス発電とは,木質バイオマスを燃やすことで回転エネルギーに変換して電力や熱を得る仕組みである。木質バイオマ...
お気に入りから削除しますか?