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燃焼は人類が最も古くから利用している化学反応の1つである。人類が最初に手にした炎は自然発火より偶然得られたと考えられており,明かりや熱を得るために利用していた。しかし,紀元前15世紀には既に,顔料に用いる煤を植物油の燃焼により合成していた記録が残っており,燃料に対する空気供給量の調節によって燃焼場を制御することで,効率的な煤の生産をおこなう手法が確立されていた1)。現代においてもコールタール等を燃料としたカーボンブラックが気相燃焼法2)により生産され,ゴムの充填剤や顔料として利用されている。以上より,燃焼反応場を利用したプロセスの歴史は非常に長く,現在も最前線で活躍している。更に近年では,ナノテクノロジーの発展により,気相燃焼合成法による様々な無機ナノ材料の開発が進んでいる。そこで本稿では,気相燃焼合成プロセスの概要と,液相法では合成が困難な特性を持つ材料の開発例を紹介する。 ...
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