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無機メソポーラス材料は,高い比表面積と化学的安定性から,断熱材・遮音材・吸湿剤といった身近なものから,分離膜・触媒担体といった工業用途まで幅広く利用されている。このため,現在までにメソ細孔(2~50 nm)の形や大きさといった形状デザインから組成制御による機能性の付与に至るまで,高機能化を目指した種々の検討が進められてきた。この中で,無機メソポーラス材料の合成における一つのコンセプトとして,界面活性剤の分子集合体を鋳型として,鋳型の周りで無機源の反応をおこなうことで,メソ構造体を合成し,最後に鋳型除去によりメソ細孔を形成するというものがある。この場合,分子集合体の形成・無機源の反応・鋳型除去の三つの工程が最終生成物の特性(構造・組成・形態)に影響を与え,製造コストとの兼ね合いによって,各工程の操作条件が決定されるが,ここでは特に鋳型除去工程に着目し,超臨界CO2抽出プロセスの適用例を紹介したい。 一般的な鋳型除去として知られるのは,300~600℃の空気焼成により,有機鋳型分子を熱分解させて除去する方法である。一方で,全量の40~50 wt%にも相当する有機鋳型分子が熱分解によって失われ,場合によっては有害...
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