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2021年は，2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症（以下「新型コロナ」）の感染拡大が続いた。デルタ株やオミクロン株などの変異株が発生し，世界各地でロックダウン（都市封鎖。国によって制限の厳しさは異なり，日本では緊急事態宣言による不要不急の外出の自粛要請）も繰り返し発令された。新型コロナ感染拡大の影響が続く一方，新型コロナワクチンの接種が開始され，日本国内では約80％近くが2回接種を完了している。ワクチン接種が進んだことで重症化するリスクが軽減され，ニューノーマルである新しい生活様式や新しい働き方が社会へ浸透したこともあり，人々の行動が活発化してウィズコロナ段階での生活が始まった。経済活動においても，2020年は世界各地でのロックダウンなどによりマイナス影響を与えたが，2021年は世界各地で生産や消費行動が回復した。 港湾混雑やコンテナ船の沖待ちによって発生した世界的な物流の停滞や半導体不足などにより生産活動に一部影響が出たが，内閣府が発表した2021年度の実質GDP成長率は2.1％となり，3年振りにプラスに転じた（図1）。 ...
Online ISSN : 2435-2292
Print ISSN : 0375-9253
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