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カーボンニュートラルの実現に貢献する手段として,ネガティブエミッション技術(NETs)に注目が集まっている。空気からCO2を直接回収(DAC)し,回収したCO2を地下に貯留する技術(CCS),すなわちDACCSは代表的なNETである。国際エネルギー機関(IEA)は,DACをネットゼロ達成のキーテクノロジーと位置付け,「Net Zero by 2050」シナリオでは,2050年には世界で年間約1 GtonのCO2が空気から直接回収されるとした1, 2)。 DACを巡る近年の目まぐるしい世界動向の中心は,極低濃度(400 ppm)のCO2を分離回収するという高難度プロセスの価値にいち早く着目したクライムワークス(2009年創業)ほかのスタートアップ企業である。同社は2021年にアイスランドで世界最大級のDACプラントOrca(4 kton/y)を稼働した。また,2022年6月には新プラントMammoth(36 kton/y)が着工した。回収したCO2は炭酸塩鉱物として固定化し,地下に貯蔵される3)。 クライムワークスのDACはアミン系吸着剤を用いた温度真空スイング吸着プロセスである。吸着剤の再生,すなわち,C...
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