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石炭,廃棄物およびバイオマス等の固体燃料の燃焼では,各種金属元素酸化物の微粒子,すなわち飛灰が発生する。飛灰は高温場において付着性が増加し,各種燃焼プラントにおいて,熱交換器や発電用過熱器表面に形成される飛灰付着層による伝熱効率低下や腐食,セラミックスフィルタによる高温集じんではフィルタの破損・閉塞といった事例が報告され,プラントの長期安定運転を妨げている。そのため,飛灰の付着現象とその制御方法に関する研究は長年おこなわれている。気中での飛灰の付着性は,van der Waals力,液・固体架橋力および静電気力といった粒子間相互作用力が複雑に影響している。特に高温場では液架橋力が大きく影響することが知られており,飛灰に含まれるNaやK等のアルカリ金属と,飛灰の主成分であるSiとが反応して生じる微量な液相が,飛灰粒子間で液架橋することで付着性が増加すると考えられている。一方,リン(P)も付着性を増加させる成分として知られており,近年は,Pに関する研究例も多く見受けられる。Pは生命維持に不可欠な元素であり,リン鉱石として採掘されるが,採掘地は中国,米国,モロッコ,ロシアなど限られた地域に偏在している。そのためPの...
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