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「衣食住」は我々の生活において不可欠であり,特に「食べる」という行為は最も根源的な欲求の1つと言える。超高齢化や生活様式の変化などの社会現象により,食の多様化が進んでいる。また,生産,貯蔵,加工,流通,販売,消費の各ステージにおける安全率を高めるため,食品の大量廃棄,いわゆるフードロスも深刻な問題となっている。一方,加工食品の多くは,農産物などの一次産物を原材料として生産されているが,食・農に関わる専門分野が縦割りで,境界領域を含め,それらの分野を俯瞰的且つ横断的に扱うことができる研究者・技術者が極めて少ないというのが現状である。日本においても,食を俯瞰する大学組織どころか,食品加工プロセスを対象とした組織がほとんど存在せず,関連分野の人材育成が進んでいない。 欧州連合(EU)の「欧州グリーンディール(European Green Deal)」の取り組みは,EUからの温室効果ガスの排出を実質ゼロにすると共に,経済や生産・消費活動を地球と調和させ,人々のために機能させることで温室効果ガス排出量の削減に努める一方,雇用創出とイノベーションの促進を目指している1)。その中で,2020年5月に「Farm to Fo...
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