※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
化学工学との出会いは,学部時代の講義だった。学部1年の時に履修した「化学プロセス工学」の講義。当時はこれが化学工学という分野なのだということは考えもしていなかった。プラントでの生成物の収率を求めたり,逆にある収率を達成するためのプラントの条件を計算したりする内容だった,と思う。正直あまり覚えていない。覚えているのは,この講義の成績が落単すれすれのC評価であったことだけである。 学年が進むにつれ,いくつかの化学工学の講義があった。それらも,上記のような内容だった。なんとなく,化学とも言い切れない,工業的な話をしていると感じていた。化学工学に抱いていた印象はそんなものだった。 学部4年次,化学工学系の研究室に配属された。その時も,別に化学工学系だからこの研究室を選んだわけではなかった。研究室の雰囲気が好きで,地球温暖化対策をするという研究目標が分かりやすかったから。ただそれだけの理由である。 私の研究室では,省エネルギーでCO2を回収するための新しいプロセスを提案している。私はそのプロセスで用いる新規CO2吸収液の物性評価をテーマとして研究をおこなうこととなった。なんとなく,「化学工学っぽくない」とは感じて...
お気に入りから削除しますか?