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抗体医薬品は,バイオ医薬品の代表的カテゴリーであり,近年,COVID-19や抗がん剤等の治療でその存在感が増している。アスピリンなど化学合成で製造される低分子医薬品の分子量が数百程度であるのに対して,バイオテクノロジーを応用して作られる抗体医薬品は通常,分子量が3,000〜300,000程度の高分子である。 化学プロセスでは,開発段階から実験をベースに,可能な限り迅速且つ正確なフィージビリティスタディをおこない,設計や製造に繋げることが重要となる。加えて,図1に示すような抗体医薬品の製造プロセスでは,以下のような特徴を認識する必要がある。 ①細胞培養による抗体産生(アップストリーム)と,クロマト分離や精密ろ過を中心とした分離精製(ダウンストリーム)から構成され,温度や圧力による相変化よりも,物質間相互作用が中心的に利用されている点。 ②バッチ切替による交叉汚染回避のため,シングルユース装置(洗浄滅菌済み単回使用装置)といった化学プロセスに無い選択肢がある点。 石化系・ファインケミカル分野と同様にバイオ医薬品分野でも,プロセス開発で迅速なスケールアップをおこなうためには,プロセ...
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