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新型コロナウイルス感染症の流行に長く晒されることにより，人々のコロナリテラシー（コロナ禍を読み解く技？ 知恵？）が高まり，バイオテクノロジー関連分野の重要性，必要性が一般の人々に広く認知されるという皮肉とも言える状況となっている。最近では，日常会話にmRNA，ワクチン，PCR，抗原，抗体などという言葉を用いても，言葉の説明を求められることが少なくなったように思う。 さて諸外国では，感染症のパンデミックをひとまず乗り越え，経済回復と環境投資を一体的におこなう投資計画が加速的に進められている。特に欧州委員会は欧州のネット・ゼロ産業（太陽光，風力などネット・ゼロ実現に必要不可欠な産業セクター）の競争力を強化し，気候中立への移行加速を目的としたグリーンディール産業計画を発表している。これによると米国，日本，中国などの経済大国を中心としてクリーン技術競争が本格化しており，競争力確保に向けた資金調達の迅速化に向けた数々の施策を提案している。また米国バイデン大統領が発出した大統領令において，生物的な製造プロセスが石油化学ベースに取って代わり，21世紀末までには世界の製造業生産額の3分の1，すなわち30兆ドルを超える可能性...
Online ISSN : 2435-2292
Print ISSN : 0375-9253
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