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花王ではフィルム用水系インクジェット印刷技術と,水系インクの開発をおこなっている(図1)。フィルム用水系インクジェット印刷は名前の通り,溶媒の主成分が水であるインクをフィルム上にインクジェット印刷する方法である。水系のインクは有機溶剤が少ないことから,環境負荷低減や,最終顧客,作業員の健康被害低減の観点から着目されている。またフィルム上へ印刷できるため,ペットボトルのラベルやパウチなどのフィルムパッケージの印刷に用いることができる。更にインクジェット印刷により必要部分のみの印刷が可能であり,少量生産でも安価でかつオンデマンド印刷が可能なことが特徴として挙げられる。 一方で,紙への印刷とは違ってフィルム上への印刷では印刷時にインクを浸透,吸液できないため,印刷時に揮発成分を全て蒸発させる必要があり,乾燥性に課題が生じている。 そこで我々は乾燥性の課題解決のために接触ヒーターと乾燥エアーによってインクの乾燥を促進する印刷機の導入を検討した。しかしながら導入予定の印刷機(以後,生産機と呼ぶ)では目標の印刷速度である100 m/minにおいて,乾燥不足が懸念されている。生産機の導入コストは非常に大...
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