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リチウムイオン電池の電池特性は,その構成材料の物性のみならず,電池作製プロセスによっても大きな影響を受けることが知られている。 リチウムイオン電池の内部は正極と負極,短絡防止のために電極間に配置するセパレーター(絶縁膜),およびリチウム塩を溶解させた有機電解液で構成され,これに電流を取り出すための端子や安全素子などを取り付け,そして,これらを外装材に入れて封止したものが電池となる。リチウムイオン電池の電極は活物質,導電助剤,およびバインダーで構成されており,これらを溶媒に混練・懸濁させて塗料(スラリー)を調製し,これを基材となる金属箔状の集電体上に塗布後,乾燥,プレスすることにより作製する(図1)。 一連の電極作製プロセスの最適化には材料や粉体の物性,熱力学,界面科学,流体力学,レオロジー,化学工学などの広範な知識が必要とされるが,実際の電極用スラリーを使用したアカデミアによる塗工・乾燥プロセスと電池性能の関係を整理したような研究は材料調達と装置的制約のため限定的にならざるを得ない。その一方で,CFD(Computational Fluid Dynamic)といったシミュレーションを用いた塗布流動の可視...
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