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2022 Vol.86 No.7

巻頭言

特集

進化する反応場

 藤井聡太5冠や大谷翔平選手の活躍が近年目覚ましい。今まで漫画の中でしか語られなかったような夢物語が,突然現実のものとして眼前に現れ,しかも遥かに先を行ってしまっている。そうすると,彼らの登場以前には非常識であった世界に我々は身を置いており,当時の常識で成り立っていた世界では物足りなくなってしまっていることに気づかされる。
 近い将来,化学産業はパラダイムシフトを迎えることは確実である。今まで化石資源に依存していたプロセスから,持続可能性も視野に入れたプロセスへと大きく転換しなければならない。今後求められるのは既存の技術の延長ではなく,真にイノベイティブな化学プロセスであることは明白である。真にイノベイティブな化学プロセス,と言葉でいうことはたやすいものの,成果として花開かせることが非常に困難である。本特集では,次世代プロセスの芽生えを信じて,これまでにない反応場の開拓・利用を目指し,化学反応の制御に工学的な観点から取り組んだ研究を紹介する。
 この特集により,真にイノベイティブな技術の開花に繋がるような土壌が作られれば幸いである。

学生会員の声

広がれ!ダイバーシティ

Online ISSN : 2435-2292

Print ISSN : 0375-9253

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