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従来の化石資源を燃料とした大規模・集中型のエネルギーシステムに代わり,太陽光,風力,中小水力などの自然エネルギー,バイオマスや廃棄物などの地域資源を活用した地産地消型のエネルギーシステムの設計が必要とされている1)。この地産地消型のエネルギーシステムは,温室効果ガスの削減だけでなく,エネルギー自給率の向上,分散化によるエネルギーセキュリティの強化,さらには地域経済の活性化などが期待され,技術開発や導入の支援がおこなわれている2)。環境省が提唱する地域循環共生圏でも,地域資源を活用した自律分散型かつ地産地消型のエネルギーシステムが一つの柱として位置付けられている3)。 地域経済の活性化を目的にするならば,地産地消型エネルギーシステムの事業採算性やエネルギー事業のみの生産額だけでなく,システム導入による地域経済への波及効果を考えるべきである。例えば,木質バイオマス発電の運用には,木質チップなどの直接的な材料の生産だけでなく,木材や輸送,育林や輸送燃料などの間接的な材料の生産が必要である。このような波及影響を考えずに,事業採算性や見た目のエネルギー価格のみで判断すると,地域の経済循環という観点からは不適当な技術オ...
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