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World steel associationによれば,世界の粗鋼生産量は1869 Mt1)(M=106,2019),日本は99.3 Mtで世界第3位である。銑鉄1 tあたり約300 kg副生する高炉スラグは22.6 Mt,粗鋼1 tあたり125 ㎏副生する製鋼スラグは13.4 Mt(転炉系および電炉系の合計)の生産量(2019)2)があり,前者はほぼ100%,後者も2%弱の埋立以外は何らかの用途で再利用されている。高炉スラグは高温の溶融状態で排出されるが,その84%ほどが水冷によって急冷して破砕(水砕)され,残りは徐冷スラグとなる。前者の水砕スラグは非晶質で,さらに微粉末に粉砕し,クリンカなど他の成分との混合割合により高炉セメントA~C種として工業規格化(JIS R 5211)されており,普通ポルトランドセメント(OPC)に大量に混合することでクリンカ生成由来のCO2を40%程度削減できるとされる。一方,製鋼スラグは製鋼の副原料としての再利用のほか,道路や地盤改良,土木用材などに用いられている。鉄鋼スラグ利用は100年以上の歴史があり,副生成物の優良なリサイクルシステムが確立している。 一般に,コンクリー...
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