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温室効果ガス排出量削減に向けて,クリーンなエネルギーとしての水素を利用する方向が世界の潮流となっている。特に,再生可能エネルギーから製造したグリーン水素は,エネルギーの輸入依存度の高い日本において,化石資源に代わる輸入エネルギー対象になると考えられる。水素を輸入する場合の輸送方法として,様々な提案がなされているが,水素を高密度で輸送できる媒体としてのアンモニアが挙げられる。アンモニアは,1 MPa,25℃において10.7 kg-H2/100 Lの水素含有量を有し,常温で液体として輸送が可能である1)。加えて,アンモニアは燃料として使用可能であることから2),水素キャリアとしてだけではなく,エネルギーキャリアとしても期待される。 2050年におけるカーボンニュートラル達成に向けて,アンモニア混焼による石炭火力発電のCO2排出低減が挙げられ,2020年12月に提言されたグリーン成長戦略においても,燃料アンモニア産業の推進が掲げられた3)。また,石炭火力発電におけるアンモニア20%混焼には,2000万トン/年のアンモニアが必要である4)。これは,国内アンモニア需要の約20倍に匹敵するアンモニアが必要となり,燃料ア...
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