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特集の一節を執筆するように指名されたのは大変光栄なことであると同時に,石炭の利用が制限されつつある現状の中で,学生時代から継続して研究に携わってきた小生に,今後の石炭の利用について何を大切にすべきか,そして石炭関連研究をおこなうことで,どのような教育効果を生むのかを記すことを期待されてのことと理解した。そこで本稿ではこれらについて少し思い出も交えて記載してみたいと思う。なお,鉄鋼業は「燃料」ではなく「原料」として石炭を使用する産業であるため,火力発電ほど社会から注目されるわけではなかった。日本の鉄鋼業は鉄鋼生産をおこなう主要国の中でも,最も優れたエネルギー原単位で製造しているが,それでも現在,鉄鋼業が国内産業部門の中で約40%(国全体の約15%)のCO2排出量を占め,そのうち銑鉄を製造する製銑工程が約70%を排出しているのは事実である。鉄鋼業はこれまで最大限の省エネルギー(=石炭使用量の削減,CO2削減,コストダウン)に取り組んできており,その内容にも一部触れていきたい。 ...
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