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2021 Vol.85 No.6

巻頭言

特集

脱炭素社会に向けた石炭との付き合い方

 18世紀に英国で起こった産業革命の原動力であり永らく人類社会の成長のために大量のエネルギー(主に電気)及び材料(主に製鉄用コークス)の供給を担ってきた石炭は,今まさに人類社会の持続的な維持・発展に向けて岐路に立っている。
 欧州では,2020年3月に公表されたEUタクソノミー(持続可能・環境貢献度の高い経済活動の分類)において,石炭火力はCCS(CO2回収・貯留)設備付きであっても除外された。日本国内においても,2020年7月に経済産業省から非効率な石炭火力発電所の廃止を目指す制度設計開始が発表され,10月の首相所信表明では2050年までに脱炭素社会を目指すことを宣言,併せて石炭火力発電政策の抜本的な転換も言及された。電力業界に限らず,鉄鉱石の還元剤として石炭を原料とするコークスを用いる高炉を有する鉄鋼業界を始め,産業部門でも脱炭素化に向けて石炭の利用法改良や利用量削減或いは代替に関する開発が進行中である。
 脱炭素社会に向けたイノベーションを実現する革新的技術の開発加速・実用化を進める過程と並行して石炭の使用を継続するならば,石炭特有の利点を吟味して環境と調和する利用方法を探っていく必要があろう。そこで,本特集では石炭に関連する政策・利用技術・研究開発を紹介し,脱炭素社会への移行期間において石炭の担える役割及びあるべき姿を考える機会を読者に提供したい。

(編集担当:平田 琢也)

学生会員の声

Online ISSN : 2435-2292

Print ISSN : 0375-9253

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