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近年,電気電子機器の消費量の高まりからその廃棄量も大幅に増大している。電気電子機器廃棄物,いわゆるe-wasteは銅などの金属類やレアメタルなどの有用資源を含んでいるものの,電気電子機器に含まれるプリント基板には難燃剤や難燃プラスチックが使用されていることがあり,また鉛などの重金属も含まれることから,環境低負荷な処理方法が確立されておらず,回収・リサイクルされずに廃棄されるケースが多い。そのため,電気電子機器廃棄物のリサイクルに関する研究が盛んにおこなわれている。 超臨界流体を溶媒とした電気電子機器廃棄物からの金属回収としては主に,(1)樹脂を分解することによる樹脂と金属の分離・回収,(2)酸浸出による金属回収,(3)金属を錯体化し抽出することによる回収,が挙げられる。ここでは,電気電子機器廃棄物の中でも廃プリント基板について,これらの技術に関する研究を中心に紹介する。 樹脂の分解により金属を分離・回収するに当たって問題となるのは,有機系難燃剤の一つである臭素化難燃剤及びプラスチックが含まれることである。熱分解では臭素化ダイオキシンや臭素含有有機物を生成する問題があることから,亜臨界・超臨界流体を反応溶媒...
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