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振り返ると4年生の研究室配属時,興味のある化学を通して社会に貢献できたらという漠然とした思いで,実社会に近い化学工学の研究室を選択しました。そこでの研究を介して出会った方々に私の考え・意思決定は多大な影響を受けてきました。自分語りとなり恐縮ですが,本稿ではその一端を紹介します。 2019年の4月初旬,私は研究室の先生方に修士研究「超臨界CO2を用いたセルロースナノファイバーの社会実装促進」における緒言のアドバイスを頂いていました。そこで私は超臨界CO2の優位性として,低運用コストを鑑みて「低い価格コスト」を挙げました。すると担当教員の猪股教授から「初期導入コストが高いため,価格コストが低いとは言えない」とご指摘を受け,少し背伸びをして技術面以外のことにも触れてみたつもりが,自身の視野の狭さに気づかされる結果となってしまいました。よく考えてみると,昨今CO2利活用の風潮が高まっているにもかかわらず研究室の優秀な先輩方が精魂を注いで取り組んでいた超臨界CO2の研究は企業への入社後はあまりおこなわれていませんでした。就活中の先輩方と話す中で,これは経済的合理性が低いことに起因すると気づき,素晴らしい技術であるのに...
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