※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
私と化学工学との出会いは,学部4年にて研究室配属された後,卒業論文研究を始めた時であった。今思えば,これが人生の1つの転機だった。 研究室配属までを振り返ると,大学入学後はあまり学業には注力する気になれず,成績も芳しくなかった。学部2年時の進学先の選択では,工学部マテリアル工学科を選んだ。高校生の頃,NIMSを訪れた時に材料工学の面白さを感じていたのもあるが,半分はなんとなくである。当然,この時は化学工学に携わるなど全く思っていない。学科では,金属材料やセラミック材料,半導体材料,有機材料などを学び,なかでも興味を持った半導体系の研究室を希望した。しかし,ここで勉強して来なかったツケが回ってきて,第1希望の研究室には配属できなかった。積極的な志望理由もなく今の研究室に配属され,当時は特にやりたいこともなかったのだが,ここで化学工学と出会うことになる。 卒業論文の研究テーマは,ガス原料の化学反応により薄膜を合成するCVD(Chemical Vapor Deposition)技術を用いた新規材料開発であった。CVDは,気相・表面での化学反応に加え,気体の流れや物質の拡散も絡むために,一般にその現象の理解は難し...
お気に入りから削除しますか?