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1.2重量%以下の炭素(C)を含有する鋼材に,10.5重量%以上のクロム(Cr)が添加された鉄基合金であるステンレス鋼は,大気中に存在する酸素と反応して,表面にCrOx膜が形成される。そして,CrOx膜が化学的に安定な保護膜として働くため(不働態化),ステンレス鋼は大気中においてはほとんど腐食されず,Cr含有量の少ない普通鋼よりも,耐食性が優れている1, 2)。また,CrOx膜の膜厚および構造は,ステンレス鋼の合金組成や使用環境によって変化して,耐食性に影響を及ぼすと考えられている。すなわち,使用する環境や用途に適したステンレス鋼を選定するためには,ステンレス鋼上に形成され,不働態膜として機能するCrOx膜の膜厚,構造や化学結合状態を理解することが重要となる。 ...
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