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アンモニアは硫安などの化学肥料の原料として極めて重要な基礎化学品である。全世界の生産量のうち約8割は肥料用とされており,工業的アンモニア合成プロセスであるハーバー・ボッシュ法が「空気からパンを作る方法」とも呼ばれる所以である。一方で,アンモニアは水素貯蔵密度が高く,比較的容易に液化するという特徴を持つことから,再生可能エネルギーによって製造される水素の貯蔵,輸送媒体(エネルギーキャリア)として期待されている。特に日本では直接燃焼させる“燃料アンモニア”としての利用に注目が集まっており,石炭火力発電用のボイラーで混焼,あるいは専焼することで,主要なCO2発生源である火力発電からのCO2排出量を大きく削減することが構想されている。一方で,脱炭素/CO2削減に向けた期待に真にアンモニアが応えるためには,再生可能エネルギーを利用したグリーンアンモニアの製造,利用への移行が不可欠であり,そのキーテクノロジーの1つとして,再生可能エネルギーの利用に適した温和な条件(300〜400℃,0.1〜10 MPa)で高活性を示す新規アンモニア合成触媒の開発が注目されている。 ...
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