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執筆に当たり，自分自身と化学工学の出会いについて振り返ってみました。高校生の時から，解答が一意に定まり，自分を納得させやすいという理由で理系科目の方が好きでした。その中でも化学が得意でした。日常生活の中には化学で説明できる現象が溢れていて，化学を勉強し，あらゆることの原理を知ることが面白かったからです。そして，理工系総合大学である本学を志望し，進学しました。入学してからは，有機，無機，物理化学など化学に関する様々な講義を受けました。高校までとは異なり，内容がより専門的になる中で，化学工学という分野は比較的マクロなスケールで事象を取り扱うため，イメージしやすく興味深かったです。東工大の応用化学系では学部3年への進学時に，応用化学・高分子・化学工学の3つのフォーカスのうち，いずれかに振り分けられます。私は迷わず化学工学フォーカスを選択しました。それからは，蒸留や熱移動，反応工学など化学工学中心の講義や実験を受けました。そんな中でエネルギーの講義を受ける機会が多々あり，日本や世界のエネルギー事情やエネルギー問題を解決する化学技術を学んでいくうちに，自分自身もエネルギー分野に関心を持ち，カーボンニュートラルに貢献する...
Online ISSN : 2435-2292
Print ISSN : 0375-9253
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