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微生物は古くから,発酵食品の製造や醸造など人の生活に密接に関わってきた。近年の科学技術の発展と共に微生物の持つ多彩な能力が解明されるにつれ,微生物は医療などのより幅広い産業分野で活用されるようになった。今では微生物は,私たちの生活には欠かせない存在になっている。未知の微生物の機能探索や利活用のためには,その微生物を分離して純粋培養する過程が必須である。しかしながら,今日では大多数の環境微生物(バクテリアや酵母など)が,実験室での従来の培養法では検出できずに見逃されていると考えられており,現在私たちが認識できている微生物は,地球上に存在するうちのたった数%にも満たないとも言われている。そのため,野外に棲息する未発見の環境微生物の中には,産業にとって有用なものが含まれている可能性が高いと考えられる。 環境中には複数の種々雑多な微生物が存在するため,分離したい対象の微生物種の量が極めて少ないことがある。その場合,通常は集積培養など特定の液体培地で一旦微生物を培養し,増殖した微生物を含む培養サンプルを段階的に希釈して寒天プレート上に広げて培養する“希釈平板法”をおこなう。この方法で上手くいけば,単独の...
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