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プロセス産業においては,地球温暖化防止の目的に加え,コスト競争力強化のために省エネ化が強く推進されてきた。この中で,安定した運転を実現するための制御高度化も大きな一役を担ってきた。近年では,制御高度化の1つのツールとして,ソフトセンサーが活発に利用されている。蒸留塔における製品性状のリアルタイム推定や操作端から制御したい制御量までの時間遅れ(むだ時間)が長いプロセスにおいて大きな成果を挙げてきた。前者の蒸留塔等では,ガスクロ等の分析装置の分析遅れをソフトセンサーによって解消することによって,純度を管理値付近で高安定化し,結果として還流比の低減等を実現している例1)等がある。後者においては,例えばセメント焼成キルンにおける多大な時間遅れを補償する目的で,ディープラーニングを用いて将来予測をおこなうことで運転改善をおこなう例2)も報告されている。 本稿では,新たに燃焼プロセスにおいて省エネを実現するためのソフトセンサーを用いた制御系について紹介する。燃焼系,とりわけ加熱炉やボイラ等は多量のエネルギーを消費する装置であり,ソフトセンサーを用いた省エネは高い有効性があることを示す。 ...
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