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近年,様々な加工法によって作製された微細な流路(マイクロ流路)を用いた乳化技術の研究開発が活発におこなわれている。特に,膜乳化法,マイクロチャネル乳化法1)に続いて2000年代に入って現れた,T字や十字といったマイクロ流路の交差構造において連続相の流れを駆動力とする乳化技術は,均一サイズの液滴を規則正しく連続生成できることから,この20年で急成長したDroplet Microfluidicsと呼ばれる研究分野において中核技術として使用されている。また本技術は,デジタルPCRや単一細胞解析などのバイオ分析用途2)において既に幅広く実用化されており,年々その普及範囲が拡大し続けている。 一方,このマイクロ流路中の連続相流を利用した乳化技術を様々なエマルションや機能性粒子3)の生産技術として応用する研究開発も活発である。単分散性に優れた液滴・粒子のみならず,Janus液滴4)や多相エマルション5)等,従来手法では作製が困難であった様々な新奇液滴・粒子の生成事例が数多く報告されている。こうした魅力的な液滴・粒子を工業的に生産するために最後に残されたハードルの1つが,生産量を如何にスケールアップするか? という課題で...
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