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2011年にアメリカでMaterials Genome Initiative1)が,日本でも2014年に物質・材料研究機構を中心としてMaterials research by Information Integration Initiative(MI2I)2)といったプロジェクトが発足し,マテリアルズ・インフォマティクスに関する研究が世界中で活発におこなわれている。インフォマティクスとは背後にあるメカニズムの理解なしにデータから直接に結果を予測するものであり,メカニズムの理解と制御を中心に発展してきた物質科学にはあまり馴染みのないアプローチである。材料特性は複数の要素が複雑に絡んで発現しているが,その全ての要素について必ずしも理解が及んでいるわけではない。その未解明な部分をデータから予測し,複雑な材料特性でも取り扱いを可能にするという意味で,マテリアルズ・インフォマティクスは大いに期待できる。 物質科学の大きな目標の1つが「新物質の発見」である。新物質とはデータがないものである。インフォマティクスでは,データのあるところの近くでは予測精度が高いが,データから離れると精度が著しく落ちる。通常のインフォマティ...
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