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本誌の「広がれ!ダイバーシティ」シリーズの執筆依頼を頂いた時に,大学の工学部・工学研究科に籍を置く国際担当の教員である筆者に求められている内容は何かをまず考えました。悩んだ結果,極めて広い意味を持つ「ダイバーシティ」の中でも筆者が日常取り組んでいる大学のグローバル化に関連した工学系の教育現場における「民族的ダイバーシティ(国籍・人種・文化・宗教等)」の視点であると勝手に解釈しましたので,読者の多少の参考のため,この分野における筆者の経験や悩み等を以下に紹介することにします。 もともと筆者は総合重工業の研究開発畑で主に広島県で30年弱を過ごし,縁あって,2011年に広島大学大学院工学研究科の国際担当の特任教授として赴任し,現在,同研究科の国際交流委員長を務めています。 着任直前の2000年代はじめは,若者のいわゆる「内向き指向」と言われる海外留学者数の減少と,海外,特にアジア諸国からの日本の教育機関への留学生数も伸び悩みの状況にありました。これまで,社会,企業の中で,グローバル化対応の教育機会の恩恵にあずかった世代の一員として,何か役に立てることはないかと思ったこともあり,自身もゆくゆくは次世代の育成のため...
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