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本稿を執筆するにあたり,私が今の道を歩むことになった経緯を思い返してみました。高校時代,「理系は就職に有利だ」という理由で理系を選択し,化学が日常生活に深く関わっていることに興味深さを感じていた私は,応用化学科への進学を決定しました。学部では有機化学,無機化学,高分子化学,反応工学など,化学について広く基礎を学び,4年次に研究室へ配属されることになりました。どの研究室への配属を希望するか決定するため,先輩方の卒業論文発表を聞きに行きました。最も印象に残ったのは,結晶工学研究室の先輩方の発表でした。私が所属している岩手大学の結晶工学研究室では,食品添加物に使用されるアミノ酸や,医薬品に使用されるグリチルリチン酸など,日常生活に深く関わる物質について研究をおこなっています。研究を通じて人々の暮らしに貢献したい,と漠然と考えていた私は結晶工学研究室に興味を持ちました。無事に配属が決定してから,自分の所属している研究室が化学工学系の研究室であることを知りました。私の場合,「化学工学を勉強しようと考えて研究室を選んだ」のではなく,「面白そうだと思って入った研究室が,化学工学系の研究室であった」のでした。 研究室の学生...
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