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水素は,太陽や風力エネルギーなど再生可能エネルギーより製造することで,持続可能社会に欠かせないエネルギーキャリアになると期待されている。実際,東京の晴海地区では2023年を目標に,住宅地域にエネルギー源として水素を供給するパイプライン,水素ステーションを整備し,水素タウン1)構築の計画が進んでいる。この水素は,2次エネルギーなので,水などから製造する必要がある。この時に,反応,分離など化学工学的操作が必要である。そこで,水素の分離法に注目する。水素を燃料電池で電気や熱などのエネルギーを得るための純度は,ISO規格2)にて99.97%と定められている。このような高い純度の水素を得るため,最終的には,吸着分離(Pressure swing adsorption:PSA法)3)による濃縮がおこなわれている。ただ,水素の製造時には,連続操作が可能な膜分離が有効なケースも多い。ここでは,近年,技術的に発展してきた無機分離膜による水素分離について記す。 ...
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