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2020 Vol.84 No.11 特集

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特集 農薬原体粒子が懸濁・乳濁状である水性液体製剤

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特集

農学における化学工学 〜粒子,流体,コロイド・界面,の観点から〜
スズメバチ幼虫のシルクの糸づくりに見る巧みな流体制御による繊維化

 本稿では流体を巧みに制御してシルクの糸を作る生き物にスポットを当てる。そこには,水を溶媒にして熱を使わずに繊維を作る究極の環境適合型生産技術があり,我々人類が持続可能社会を実現するために手本とするべき技術がある。カイコが長繊維からなるシルクの糸を作ることはよく知られている。またクモも,クモの巣を作る時やぶら下がる時に長いシルクの糸(スパイダーシルク)を作る。シルクとは,昆虫に限らずいろいろな節足動物が作る繊維状のタンパク質の総称である。シルクを使う目的は生き物によって異なる。身を守るシェルターとしての繭のため,獲物を捉える道具として,もしくは,移動するための足場や綱として,など。このように用途は異なっていても,いずれの場合もシルクの糸は水には溶けない。雨に濡れたら溶けてしまうような繭や巣では,自然界では使い物にならない。  ところが,繊維になる前には,水に溶けた状態でシルクは存在している。シルクを作るすべての生き物は絹糸腺という器官を持ち,そこでシルクは生合成され,水に溶けた状態で貯蔵されている。水に溶けたシルクがどのようにして繊維になるのだろうか。この疑問は長年多くの研究者の興味の的になってきた。欧米ではク...

亀田 恒徳
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亀田 恒徳

Silk Fiber Formation Technique by Amazing Fluid Control of Hornet Larvae

Tsunenori KAMEDA

  • 1997年 東京工業大学理工学研究科高分子工学専攻博士課程修了 博士(工学)

  • (国研)農業・食品産業技術総合研究機構 新素材開発ユニット長
    筑波大学 グローバル教育院(協働大学院)教授

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Online ISSN : 2435-2292

Print ISSN : 0375-9253

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