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近年,有機合成化学やナノ材料の湿式合成において,フラスコやオートクレーブといったバッチ式反応器を,マイクロ~ミリスケールのフロー式反応器で置き換える動きが盛んになっている。マイクロ~ミリスケールのフロー式反応器は一般に物質移動・熱移動がよく,加圧下での実験や短時間での反応操作も容易におこなうことができる利点がある。さらに最近,フロー式の重要な利点として認識され活用されているのが,実験自動化の容易性である。フラスコに原料を仕込み,反応後に抜き出して分析をおこなう場合,よほど高性能なロボットを使わないと自動化は難しい。加熱・冷却といった操作にも都度時間を要し,効率的でない。フロー式の場合,濃度や反応時間はポンプの送液流量のみで容易に設定できる。反応器をオーブン等に入れておけば,加熱・冷却も簡便にでき,出口配管を分析機器に接続すれば,結果の解析までを一貫しておこなうことができる。 図1にフロー式反応器を用いて実験の自動化をおこなう際の基本装置構成を示す。ポンプで原料を送液し,温度調節をかけた反応管中で所定時間反応させ,インラインでの分光分析等の後,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等によって組成を分析する。分...
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