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マイクロ流路デバイスはMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を使用してPDMS(Poly-dimethyl-siloxane)などのシリコン樹脂やプラスチック樹脂に微細流路を転写して作製したもので,液体中の微細物質の混合・反応,分離・合成などに使用される1)。近年,細胞医薬品が次々と開発されており,それに伴い抗原性のないラベルフリーの細胞分離濃縮技術の需要が高まっている。また,微量サンプルやシングルセルを解析する診断技術が次々と開発されており,稀少細胞の分離という目的でもマイクロ流路デバイスに対する期待は高い。 しかしながら,稀少細胞を相手に臨床検査をおこなうには数mLあるいはそれ以上の血液を,実用的な時間の範囲で処理する必要があり,流路の並列化といった工夫が必要になる。一般的に,マイクロ流路デバイスに送液する場合は,数μL~数十μL/min程度の流速で流す。しかも多くの場合,血液試料を希釈してから送液するため,処理量はさらに多くなる。したがって,マイクロ流路デバイスの処理速度は実用化への課題と言えよう。また,血液をマイクロ流路デバイスに流すと,内部で目詰まりすると...
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