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著者の所属する国連機関では国籍はもちろん,人種,母国語,性別,性的指向,慣習,常識などが異なる同僚と勤務することが常識である。同僚の出身国や外見などが異なることは,同僚の考え方や常識が自分とは異なることを容易に思い出させてくれる。 最近は日本でも国籍や外見が異なる同僚がいることは珍しくはなくなっただろうが,それでもまだほとんどの高等教育機関の研究室及び企業の研究所や工場では同室メンバー全員の髪や肌の色が類似していることが多いだろう。 著者は,そのような画一的なチームにも多様性があると認識することが「人材や価値観の多様性」を「イノベーションの創発」に繋げることになると考える。 著者の勤務先はインクルーシブで持続的な工業開発を促進する国連機関である。国連機関の本質上,人種,宗教のダイバーシティは一般的な日本の企業,大学,研究機関よりも広きに亘っているし,また日常的に受け入れられている。そうであっても「人材や価値観の多様性」をどう「イノベーションの創発」に繋げるか,特にそれを可能にするプロジェクトチームを構成するにはどうすれば最善なのかはプロジェクトの種類によっては重要課題となる。 本稿では,著者の経験など...
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