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本稿を執筆するにあたって,私が化学工学と出会ってから修士二年の現在に至るまでの約六年間を改めて振り返ってみました。大学入学当初,進路を何となく決めていた私は自分自身がこれから学ぶ学問であるにもかかわらず,化学工学について深く知りませんでした。また一年次は基礎科目が中心であったことから,高校の延長のような講義に面白さを感じることができず,ただ定期テストをこなすだけの毎日を過ごしていました。そんな中,二年次から本格的に始まった化学工学に関する講義が私の勉強に取り組む姿勢を一変させました。輸送現象,反応工学,分離工学といった化学工学の専門的な学問を初めて学んで,我々が日々恩恵を受けている化学プラントの設計に要する膨大な技術量,安価に大量に製品を生産するために効率化を徹底する化学工学という学問の姿勢に驚愕しました。当時,こんなに面白い学問があったのかと感動したことを今でも覚えています。この頃から,それまで単位を取るための作業でしかなかった大学の講義に自らの意思で進んで取り組むようになり,気づけば化学工学の虜になっていました。そして就職か院進学かの選択が迫られた三年次,周りに院進学をする生徒が多くない中,化学工学の技術...
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