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本誌2021年11号のプロセス化学の特集において,連続フロー生産について紹介されたことはまだ記憶に新しいところであるが,最近,連続フロー生産の未来のあり姿を示すような論文1)がGraz大学のKappeらのグループから報告されたので紹介したい。本論文は,掲載されたAngew. Chem. Int. Ed. 誌においてVery Important Paperとなっており,またKappeらも自身のHP2)においてRecent Hot Papers from the Kappe Labの筆頭に挙げている(2021年6月当時)。 デジタル化が加速する化学産業において,データ取得を多用したマルチステップフロー合成は最も重要な技術のひとつである。データ取得において中心的な役割を果たすのは,プロセス中の基質やプロセスの重要な品質/パフォーマンス特性を適時に測定するシステムであるPAT(Process Analytical Technology)であるが,現状,反応の進行度や相対的な生成物の分布など比較的単純なデータ取得に留まっている。よりパワフルなデータ処理技術を活用できれば,複雑なマルチステップ合成においてよりよいプロセ...
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