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我が国のカーボンリサイクルの潮流は,2019年のダボス会議でおこなわれた安倍元首相の基調講演に端を発する。この演説では,CO2が「一番優れた,しかも最も手に入れやすい,多くの用途に適した資源」になり得る可能性が示され,その年の6月には「カーボンリサイクル技術ロードマップ」が経済産業省から発表された。更に,同年9月には「カーボンリサイクル3Cイニシアティブ」が発表され,特に「CO2が得られる広島県大崎上島を企業や大学等による研究もおこなえる実証研究の拠点として整備する」との発表もあり,広島地区において,「カーボンリサイクル」への関心拡大の起点となった。 こうした動きと並行して,2020年10月に菅前首相の所信表明演説で語られた「2050年カーボンニュートラル実現」や,これに留まらないグリーンイノベーション基金の創設や,金融業界を中心としたESG投資(あるいはインパクト投資)の動き,コロナ禍の中で2021年初頭より産業界から発表されたカーボンニュートラルへの同調の動きなど,エネルギー利用や二酸化炭素排出を取り巻く環境は,短期間で大きな変貌を遂げた。こうした動きを受けて,広島大学では2021年1月には,「2030...
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