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マイクロニードル(MN)は,最小の痛みと組織損傷で角質層を物理的に貫通することにより,薬物を効率的に経皮送達するドラッグデリバリーシステムであり,従来の注射法,更には,錠剤,経皮テープ剤の代わりに薬物の即効性やバイオアベイラビリティを向上する有望な製剤として注目されている。これまでの研究報告では低分子化合物から高分子タンパク質,巨大パーティクルなど幅広い薬物のドラッグデリバリーがMNにより容易になることが実証されてきた1, 2)。最近ではMNは細胞を運ぶこともでき,細胞培養,細胞検査,サイトカイン送達にも応用可能であり,更にマイクロ流体システム,ポータブルリアルタイム検出器,ウェアラブルバイオセンサーなどの他の実用的なデバイスとの組み合わせにより,幅広い生物医学分野で重要な役割を果たすことが可能であるとの報告もある3, 4)。 現在著者らは,インフルエンザワクチンをはじめ全身性治療薬の基礎研究から臨床試験に向けて開発を推進している。本稿では,MNの開発現状及び薬物経皮吸収促進の特徴について紹介する。 ...
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