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皮膚を介した薬物投与は,薬物送達システムの経皮治療システムとして認知され,経口投与に代わるものである。経皮治療システムは局所作用型と全身作用型に大別できる1)。 皮膚から薬物を投与する際,皮膚の最外層である角層内の薬物移行が薬物の透過の律速過程である。そのため,一般的に皮膚内及び全身循環血への薬物移行は角層内の薬物の動向で決まる2)。皮膚は静止した均一な一層膜として考えられるため,薬物の皮膚透過と皮膚内濃度は,Fickの拡散法則が成り立ち,基剤と皮膚間での分配と皮膚内の拡散が関係する3)。ここでは,薬物の皮膚透過と皮膚内濃度についてFickの拡散式から導かれる式を用い,シミュレーションの方法を交え説明する。 ...
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