※ 検索ワードを区切るスペースは半角でお願いします。
先日,30度の清酒が販売開始された。清酒の発酵によるアルコール度数は21度程度がその限界と言われてきたが,如何なる技術が使われたかと同時に使用されたゼオライト膜についての技術動向を示す。 省エネルギーが要求される中,蒸留によらず膜を用いて分子レベルで物質を分離する低エネルギー消費技術の必要性は言うまでもない。 30度の清酒の製造について,簡単に言えば清酒より水分を除去してアルコール度を増せば良いということになるが,同時に清酒中のアミノ酸などの味に関する成分をそのまま残す必要がある。さて,今回用いられたのは特殊な膜であり,膜を介して水/水蒸気のみを透過させることにより達成される。膜を用いて真水を製造する方法として逆浸透膜を用いるプロセスは良く知られているが,浸透気化プロセス(PV:Pervaporation)及び蒸気透過プロセス(VP:Vapor permeation)も以前より知られてきた。この両者とも共通して言えることは,ゼオライト(Zeolite)膜を介して蒸気圧差を利用して脱水することにより,溶質と水を分離できるということである。ゼオライト(沸石)は結晶中にサブ・ナノサイズの微細孔を持つ多孔質アルミ...
お気に入りから削除しますか?